おぬま治療院は痛み専門ではありませんが、

来院される患者さんは痛みを主訴とするものが多いです。

 

つい最近痛くなったものから、数年来続く痛みまで

それこそ患者さんの数だけ症状があります。

 

痛み症状でお悩みの患者さんのほとんどが

この痛みを早くなんとかしてほしいという希望を持っていらっしゃいます。

 

もちろん、院長小沼も同じ状況でしたら

”早くなんとかしてよ” と思います。

 

でも、1つ理解していただきたことがあります。

それは、痛みは悪者ではなく、むしろ大切な感覚だということを。

 

そもそもなぜ痛みを感じると思いますか?

炎症があるから、傷があるから、筋肉が緊張しているから……

色々と出てきますがこれらは正解です。

 

ですが、さらに言うならば、

「痛みはアラート」、つまり警報なんです。

 

痛みが出ている箇所は芳しくないから休ませた方がいいよ、

無理しない方がいいよ、と身体が教えてくれているわけです。

 

そして、痛みを感じるというのは

その人がちゃんと痛みという感覚を理解できている証拠。

ちゃんと機能しているということ。

 

痛みが出るにはそれ相応の原因があります。

その原因を解消せずに痛みだけを取り除いたらどうなるでしょうか。

痛み=警報 ですよ。

 

例えば、近所の道路で埋没されていた不発弾がみつかったとします。

近隣住民には警報が発令され、警戒態勢になりますよね。

そのときに行政の偉い人が来て「警報を解除しろ」と命令して

不発弾はそのままに警報と警戒態勢が解除されたら危険ではないでしょうか。

 

みなさんが日頃感じる様々な痛みに対して、

もし痛み止めを使って「治った気」になっているのでしたら

非常に危険なことをしているのがお分かりになるでしょうか。

 

上述しましたが、痛みを感じるということは

あなたの身体がきちんと ”機能している” ということ。

 

その機能をわざわざ働かないようにすることに意味があるのでしょうか。

 

痛みを早く鎮めたい気持ちを否定するのではありません。

ただ、痛みというものにフォーカスし過ぎるあまり、

本来の痛みの役割を理解しないまま、痛みだけを消すことに躍起になることは

本末転倒だと言いたいのです。

 

おぬま治療院にお越しになっている K さんという CVA の患者さんがいらっしゃいます。

その K さんがよく仰います。

「麻痺で知覚がなくなってから、痛みが大切だと解った」と。

 

知覚麻痺がある状態では、

例えば麻痺側の腕や足を怪我しても認知できないのです(目視はできます)。

怪我だけではなく、ヤケドや虫刺されをしてもまったく分かりません。

調整にお越しになった際に発覚することもしばしば。

 

もし認知できない大きな傷があったとして、

その傷が原因で細菌感染を起こして死に至るケースだってあります。

そうならないために痛みという感覚が教えてくれているわけです。

痛みは大切な感覚の1つです。

 

何度も言います。痛みは警報です。

危険な状態から身を守るために絶対に必要な感覚です。

 

難治性の疼痛や CRPS のような病態は

ここまでの内容が矛盾しますが早く鎮痛することが必要です。

 

しかしながら、それらだって痛みは悪者でありません。

きちんと身体が機能している証拠なんです。

 

痛みを主訴とした症状でお悩みの方が多いと思います。

まず、痛みそのものについて理解することから始めませんか。

アロパシー的に痛みを感じなくさせるのではなく、

痛む必要がなくなり自然と消えていくことを目指しませんか。

 

院長小沼も早く回復していただきたい気持ちは強いです。

ですが、物事には順番があります。

何かが原因になっているから痛みを感じるわけです。

その原因が解消されれば痛みを出す必要がなくなります。

 

同じフォーカスするなら、

痛みという結果ではなく、なぜ痛みが出るのかという原因に執着しましょう。

 

痛みって大切です。