有効であっても有害であってはならない

日々雑感

気温が低く、雪が降りますね。

ラッキーなのは大雪にならず、雪片付けも必要なく過ごせていること。

その分 ”今回の降雪は大丈夫かな?” という気がかりはありますが、昨シーズンのような被害になるような雪ではないのが救いです。

このまま春になってくれればいいですね(まだ先ですけど)。

 

小沼は一般社団法人 福島県鍼灸師会で総務部長を務めています。
同時に鍼灸師会の事務局も務めていることから、鍼灸に関する様々な連絡があります。

一般の方(受療者)からの質問・相談は割合的に多く、
中には本当に心配になるレベルの相談事もあります。

 

詳細は伏せますが、一例としてこのような相談がありました。

とある症状があり、鍼灸院で施術を受けた。
2回目の施術後、初診時よりも症状がひどくなってしまい心配している。
これは元に戻るのでしょうか?

 

きっと少しでも良くなりたくて鍼灸院の門をくぐったのだと思われます。

そして、怖さや不安を乗り越えて施術を受けたのだと思います。

しかし、結果的には悪化したともとれる状態になっている。

 

片や、施術家としては少しでも良くなって欲しい気持ちから
場合によっては刺激過多(オーバードーゼ)となることもあります。

それが結果的に患者さんに負担をかけることになってしまう。

 

『この患者さん、ムカつくから悪くしてやろう』と思って施術に当たる治療家はいません(たぶん)。

来ていただいたのだから少しでも喜んでお帰りいただきたい。
そんな気持ちで施術に当たっているはずです。

 

しかし、気持ちが空回りしてしまったり、治療家自身に不安や慢心があると
どうしても手数が増えるのは心理でしょう。

刺激量は少なければ少ないほど良いと解っていても、
良くなってほしいという気持ちが先行しすぎてオーバードーゼ。
患者さんの負担が増えてしまう。

それが悪化したと思われてしまう原因のひとつになります。

 

”有効であっても有害であってはならない”

まさにこういうことだと思います。

 

そもそも鍼灸のみならず、巷で治療(施術)と呼ばれるものは
身体に刺激を加えることで施術効果を期待するものです。

刺激が入るわけですから、多すぎれば毒になります。
※本来は少量でも毒のようなものです

ですから、たとえ効果的な施術方法だとしても、時に治療家のマインド、時に受療者の体調によって良い結果になることもあれば、逆に悪い結果になることもあるということ。

 

我々の業界はどうしても ”効果売り” なところがあります。

もちろん受療者もそれを求めてお探しになり来院されるのですから、ある一定水準の技術力は必要です。

治療家の中には効果を追い求めすぎてしまい、足元が見えなくなっている時期があります。

そのときに有害になる施術をしてしまうこともあるでしょう。

そして、受療者に負担と余計な不安・心配を掛けることになってしまう。

 

様々なセミナーに参加して引き出しの多い治療家になることもよいと思います。

それは結果的に様々な症状を訴える受療者のお役に立てる可能性が高くなりますから。

ただ、個人的にはひとつの目標に向かって、今ある自分の技術を日々磨いて進化させていくことが大切だと考えています。まだ、全然目標到達には至りませんけれど。

きっと生涯をかけても到達できない頂なのだと思います。

 

目の前の方に喜んでいただきたい。

これはどの業種でも共通事項ではないでしょうか。

しかし、その想いが前のめりになるとろくなことがありません。

それは受療者も治療家も、です。

何事もほどほどが丁度良いのでしょうね。

 

ちなみに上述の相談者さんには傾聴するとともに
悪化のピークから現在の状態をお尋ねしたところ『少しずつ良くなっている』という返答でしたので、時間はかかるだろうけれど悪化する前の状態に戻る可能性が高いことをお伝えしました。

そして、施術担当者にきちんと報告をし、真摯な対応が返って来ない場合は離脱することを勧めました。

そもそも悪化事案ですから、施術そのものに不安を抱えておられましたので、無理に加療することは逆効果であるとも助言させていただきました。

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