週末に寒波がやってくるようです。しかもかなり威力の高い寒波な様子。
今日は嵐の前の静けさのような、寒いですけどお日様も出て雪が解けています。
こういうときにせっせと雪を片付けておくと、次の寒波のときに少しだけアドバンテージを得られます。
週末にご予約いただいた皆様へ、そろそろ変更やキャンセルの打診をしておきましょうか。
あまりにも酷い降雪状況であれば当日キャンセルも許容いたします。
さて、12月18日は大雪降りしきる中、福島県鍼灸師会の冬季学術講習会でした。会場は郡山市。
当日、小沼はアーカイブ用のレコーディング係を拝命し、治療院で視聴させていただきながら録画をする予定でした。
ところが、当日の朝、ホストの PC から許可を出さなかったことが原因で小沼に録画の許可がおりずレコーディングは失敗。なんてこった。※午後の講演は許可がおりて無事録画できました
しょうがないので参加者として午前中の講演を視聴します。今回は「坐骨神経痛」に絞った内容となっており、午前中と午後の豪華2本立て。
最初は本会会員の先生が講演され、細部まで研究されていて素晴らしい内容でした。途中で詳細な実技の動画も交えるなどして、丁寧な講演でした。
個人的にはおしりの奥にある坐骨神経や深層筋を直接刺激する必要はないと思っていますが、先生は解剖学に則って位置関係を把握し、成果をあげていらっしゃるようです。
様々なアプローチに対して身体が反応してくれること、これがすごいことなんだと再確認しました。
午後は埼玉県鍼灸師会の会長・河原保裕先生をお招きして中医学的な腰下肢の治療についてご講演いただきました。
小沼は中医学はチンプンカンプンなんですが、世界で行われている鍼灸治療においては中医学がトップシェアということで、グローバルスタンダードな治療法であるようです。
「痛み」をひとつ取り上げても中医学的には様々な痛みの種類があり、それらに従って治療を行っていくため、再現度の高い治療ができるのも特徴のようです。
会場にいた参加者からモデル患者を募り、講演で解説したことの実技を見せていただきました。
所作の一つひとつに自信と余裕があり、的確にツボを刺激してその場で緩解させていくのは「すごい」の一言。
坐骨神経痛もちの参加者はいないはずなのにデモンストレーションを受けた方はみな『足が軽くなった』『腰が楽になった』と感想を述べていました。
実技の中で特に面白かったのは「経絡現象」と呼ばれる遠隔治療です(当院の行う波動の ”遠隔” とは異なります)。
たとえば腰が痛いと訴える方には足首のツボを使ったり、肩が痛い場合は手首や肘のツボを使ったりすることを言います。直に主訴部位に刺鍼するのではなく、離れたツボに鍼を刺して主訴部位の緩解を図ります。
小沼はここ数年はご無沙汰ですが、それより前はこの経絡現象や経筋反射を利用した治療をよく使っておりました。うまく当たれば即効性があり、また患者さんも非常に驚かれるのでパフォーマンス性も高いです。
最近は全身のバランス調整だけでも十分よい結果が残せるようになったので経絡現象のことを忘れていましたが、治療後にどうしても取り切れない難しい症状については再開してみるのもよさそうだなぁと視聴して感じていました。
極力、手数を少なくしたい(使うツボを減らしたい)という個人的な願望があり、今もってその頂を拝むことは出来ていませんが、経絡現象を利用した方法は手数を減らすという意味ではアリなんですよね(当たりのツボを探し出すのに結局手数が増えてしまうのがデメリット)。
来年はもう少し治療のスリム化に挑戦してみようかなと思います。患者さんには不利益にならぬよう十分注意を払ってまいりますので。
現状の治療のあり方について、ヒントをいただけたよい講習会でした。
夕方に講習会が終わり、自宅に戻ろうとドアを開けようとしましたが、雪が多くて開けられませんでした。そして、膝上積雪(月曜日の朝)へと続いていきます。
何事もほどほどがいいですね。
コメント