何年か前に来院していた50代の男性。かなり重症な腰下肢の症状を抱えていた方。
希望をもって施術を続けて約1年、かなり良くなりましたが風邪をひいたとかでキャンセルの連絡があってそのまま音信不通。
まぁ、よくあるパターンではあります(^_^;)
途中離脱する要因がこちらにもあるのかもしれませんのでキャンセルして、その後に来院されなくなったことについて咎める気もありません。
先日のことです。その男性と治療院近くの道路でばったり。
小沼は遠くからその方が来るのが見えていたので驚きもしませんでしたが、相手はかなり驚いていました。
そして、その方がこう言いました。
「へへっ先生、なんとかやっと歩いてます……」
見たところ、ふつうにスタスタ歩いてますけど。大股で。しかも犬まで連れて。
小沼に出くわして、よっぽど気まずかったのでしょうが、その方の言葉を聞いて脊髄反射でガッカリしまして。
施術を担当した者から言わせていただきますと、なぜもう少しマシなことを言えないのだろうか、と。
なぜ「おかげさまで好調ですよ!」と言えないのだろうか、と。
キャンセル連絡から1年以上が経過していますが、重症の腰下肢症状が悪くなっていないことに安心も喜びもなく、来なくなって心配していた気持ちが一気に冷めていきました。
自己判断で施術を中止した後ろめたさと予期せぬところでばったり会った気まずさから出た言葉。
一生懸命励まし、施術したことを無に帰すような言葉でした。
円満に施術を終えた形ではなく、自分の勝手な都合と判断で施術を中止した場合、その決断に過信するくらいの自信を持っていて欲しいのです。
元施術者に会ってシドロモドロになった挙げ句、出てきた言葉があれだったので本当に残念な気持ちになりました。
出会いがあれば別れがあるのは自然の摂理です。
いい出会い、いい別れ、いい再会をしたいと思いつつ、途中で来なくなった方の心配をすることはやめようと誓った小沼でした。
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