シャボン玉石けん友の会だよりから

シャボン玉石けんの年会員になると隔月で送られてくる友の会だより。

今号(194号)は香害に関するインタビューがあり、なかなか読み応えがある内容でしたのでブログ読者の方にもシェアさせていただきます。

なお、シャボン玉石けん様には確認をとっていませんので、ご指摘があれば貼付した PDF を削除します。

以下、貼付した PDF が読めない方向けに文字起こししました。赤太字は個人的に刺さった箇所です。

— 今年 2021 年3月、香害をテーマにした講義を行われて、全国から反響があったそうですね。
この講義は、2020年度最後の市民向け公開講座でもあったので、学内関係者だけでなく広く市民の方々に知っていただきたいテーマをと考えました。そこで、私自身が苦しんでいる「香害」への理解を深めていただき、そこに関わるメディアと社会の問題を概観することで私たちの暮らし方を皆さんと一緒に考える機会にしたいと思ったんです。講義情報が大学のホームページに掲載されるや、全国から「オンラインで視聴したい」など事務局に問い合わせが殺到し、急遽、YouTube 配信をすることで対応しました。

—このたびその動画を、友の会会員様限定で視聴できることとなり、ご厚意に感謝致します。
その反響から、香害で苦しむ方が相当数いらっしゃることを実感しました。講義公開が縁で「カナリア・ネットワーク全国」を立ち上げることとなり、現在、全国に点在する当事者の声を集積するホームページの開設を計画しています。香害の被害は、行政が実態調査を行うでもなく、被害の数や症状などの実態が分かりづらい状況にあります。どこで、誰が、どんな症状で苦しんでいるといった声を一箇所に集めることで、被害の実態を全国レベルで可視化することが可能になりますし、孤立しがちな被害者同士の横つながりの場所にもなります。

—われわれは、化学物質過敏症(以下、CS)の問題を取り上げる際に、比較的分かりやすい入り口として香害を警鐘してきました。ですが、「香り」がなければ良いという問題ではないということを感じています。
無香料なら問題は解消するという感覚ですよね。無臭を売りに、化学物質をさらに増強したであろうと思われる製品が出回り始めています。香害の被害者にとって、香りがあることで、その場から逃げるきっかけにもなりえたんです。しかし、香りが消され、無香料・無臭を隠れ蓑に化学物質が大量に漂うようになると、逃げ遅れる可能性もあるんです。問題は解消どころではなく、深刻な事態へと向かうことになります。

—香りのない、目に見えない化学物質が、さらに安易に、かつ簡単に蔓延する危険性ですね。
無香料含め香料を含む製品に使用される化学物質とCSの因果関係は科学的に証明されてはいないとされています。ゆえに、「危険だと証明されていないから安全なのだ」と使用され続けている。現在、日本には香害被害者が13人に一人だとも言われるようになりました。それが事実ならば、過去の公害被害者数と比較すると、大変な状況です。早急に調査に取り掛かる一方で、私たちは、科学的証拠を待つのでなく、疑わしきものは使用しないなど予防原則に則った暮らし方をすべきではないでしょうか。

—被害者以外には香害の重大さが伝わりにくいのが問題ですね。
私は5年ほど前に芳香剤がきっかけでCSを発症しました。ものすごい吐き気と息苦しさが襲い、「いい香り」が突然、「凶器」に仾変した。正確には「凶器であることに突然気づいた」といえるかもしれません。それから、柔軟剤にも強く反応し始めたので、家族に柔軟剤を使わないでほしいことを伝えたんですが、当時は「ずっと使ってたのになんで?」と、なかなか分かってもらえませんでした。

—香害はこれまでの公害とは違い、消費者同士が加害者と被害者になってしまう、という先生の考察も興味深いです。香害の発生源である企業に矛先が向かないのが現状ですね。
香りで嫌な思いや不調になる人にとって、加害者がごく身近な人だったり、偶然、隣り合わせた相手だったり、その矛先が隣人になってしまうんですね。良からぬ物を作り出しているところ、企業に直結しない構図になっている。それは、これを使えば臭わないですよ、すばらしいものですよと、企業が大量に宣伝し続けていることが背景にあります。その宣伝を真に受けて、私たちはそれがいいものだと思いこんでいるんです。私自身、発症する前はそうだったから、身を持って言えます。

—大量に、一方的に発信される情報を、いかに受け止めるのか。私たち一人ひとりの姿勢が問われています。
〈恐怖マーケティング〉といわれる手法が、企業から発信される宣伝に用いられることがあります。たとえば、柔軟剤や芳香剤の商品を販売するために、臭うと嫌われるぞ、と恐怖や不安をあおり、それを解決するにはこれ、と。そのような宣伝が行われる以前には、誰も気にしてなかったものを、まるで常識であるかのように取り上げて扇動し購買に結びつけるんです。情報を鵜呑みにせず、理解を深め、何を選択するのか。今の情報社会で暮らす私たちにとって、身を守るための大事な視点だと思います。

— 我々はつい、「新成分配合、新技術で開発」などと聞くと、これまでよりも機能が高まったような錯覚に陥りがちです。
私自身、古いものよりも新しいものがいい、化学的に新しいものは機能的に優れているのだろう、というような思い込みがありました。実際、石けんよりも新技術で開発された合成洗剤のほうが、きっと洗濯能力は向上しているのだろうという思い込みで合成洗剤や柔軟剤も使用していたんです。でも、CSを発症したことをきっかけに、石けんに変えてみた。すると、石けんのほうがはるかに機能的であることがわかったんです。なにしろ柔軟剤不要ですし、部屋干ししても、生乾き臭などまったく気にならなくなった。あれ? って。

—香害や化学物質の問題にとどまらない、暮らし方全般に関わることですね。読者へのメッセージをお願いします。
生活する上で、本当に必要な素材・機能なのか? それは、環境やすべての人にやさしいものなのか? 香害は、暮らしの中の大きな例題の一つなのだと思います。CSの当事者であるからこそ明言できることとして、シャボン玉石けんユーザーさんというのは、実に先進的な選択をされておられるのだと。これからも、香害のことも念頭におきつつ、石けんの輪を広めていただきたいですね。特に持続可能性が謳われている今日、<昔ながらが、新しい>なんていう合言葉はいかがでしょう。

— 貴重なお話をありがとうございました。われわれも、CS患者さんや「物言えぬ」人たちを〈誰 一人取り残さない〉取り組みを続けてまいります。これからもどうぞよろしくお願い致します。

インタビューにお答えになっているのは稚内北星学園大学 前学長の斉藤吉広さん。ネームバリューのある方が香害問題を取り上げてくださるのは心強いことだと感じています。

このインタビューを読んで、小沼が最初に感じたことは「無香料だから OK ということはないのか!」ということでした。

今までは無香料であれば合成洗剤や柔軟剤、その他の製品は大丈夫だという認識でいましたが、考えてみれば「無臭を売りに、化学物質をさらに増強したであろうと思われる製品が出回り始めています」ということですから、無香料というのも考えものだな、と。
実際、プロパンガスは無臭ですが、ガス漏れしていたときに気づけないということで香り付けをしているというのは有名な話。CS 患者にとって香料は忌避すべきものですが、それがあるからこそ真っ先に気づき離れることができるわけです。無香料、且つ、化学物質マシマシになっていたら、気づかない間に発作を起こすこともあるでしょう。無香料に対する見方が変わったのは間違いありません。

そして、未だに言われている CS と抗菌洗剤・柔軟剤のエビデンスの関係。厚労省や経産省などは「因果関係不明」として訴えを却下していますが、状況証拠だけ見てもまず間違いのない事実です。エビデンスがなくても使用を控える努力を続けていくことが大事だと思います。
よく「買い物は投票」と言われます。安いから、いい香りだから、洗剤や柔軟剤を購入する人にも理由があると思いますが、それらを購入するということはその企業を応援するということです。環境汚染の原因をそうした企業が作っているわけですが、それも含めて「応援している」ことに気づくべきです。

あとは「恐怖マーケティング」ですね。日本人は基本的に欧米人と比べても体臭が少ない人種です。そもそも今のような過剰なニオイは必要ないにもかかわらず、日夜流される CM を鵜呑みにして恐怖を煽られて購入してしまっています。新コロ騒ぎと同じ構図ということも興味深いです。

以前、柔軟剤もワクチンも根っこは一緒だと書きましたが、こういうインタビュー記事を読むとなおさらその想いが強くなります。因果関係不明、恐怖マーケティング。もうこれだけでも十分同根だと分かりますよね。

とは言え、香害と新コロを結びつけて考えられる方が少ないのも事実。もっと啓発していかなくちゃいけないですね。

 

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