野球部の高校生 K さんが来院されました。
春休み中に練習量が増え、
それに加えて3日連続の試合が組まれていたそうです。
3日目の試合が終わった頃から両肩の後ろ、
肩甲骨の背面に違和感を覚え、それが翌日になって激しい痛みに変化しました。
来院時、安静にしていても右肩関節周辺は鈍重感があり、
動かしても痛み、触れても痛み、揺らしても(振動を与えても)痛む状態。
バンザイをしてもらうと左腕は耳との隙間はありませんが、
右腕は小沼の手指幅でおよそ6本分の隙間がありました。
普段はフリースタイルの整体を受療されていますが、
肩関節を含め、あまり身体の動きがない方が良さそうでしたし、
本人もそれを希望されていたので、はり調整を行うことに。
時間にして15分程度の施術でしたが、
再びバンザイしてもらうと右腕と耳との隙間は
手指幅で2本分まで縮みました。
痛みもだいぶ和らいでいるようです。
安静時の右肩関節周辺の鈍重感もほぼ消失。
腸腰筋に動きにくさが残っていましたので、
足首の調整を軽く行って腸腰筋をリリース。
と、同時に右肩の動きがさらにラクになります。
結局、痛みと可動域制限を訴えていた両肩には一切触れず。
小沼としてはいつも通りの施術です。
高校生にも伝えましたが、
痛みを感じているところは結果であって、原因ではありません。
今回の症状は前後左右上下のバランスが狂ったことにより、
肩関節以外の複数の場所の筋肉がよれてしまい、
つっぱった状態になっていたものと推測されます。
はり刺激のバランス調整によって
前後左右上下のバランスと筋肉のよれが修復されたことで
筋肉のつっぱりが緩み、肩甲骨周辺が動くようになったのでしょう。
つまり、痛いから動かないのではなくて、
動かないから痛みを感じるということです。
実際問題、まだ炎症は残っていますので無理は禁物ですし、
K さんにとって最後の夏となりますから、しっかり治癒した上で
グランドに戻って欲しいと強く願います。
満足のいく最後の夏を迎えられるよう、
おぬま治療院では適切なサポートを行っていきます。