久しぶりに香害カテゴリーの話です。
唐突ですが、先日とある患者さんの受け入れを中止しました。
理由は「香料に対する理解の不一致」です。
わりと協力的な患者さんであり、スノールに替えてくれたり、来院前のシャワーをやめてくれたり、車の芳香剤を撤去してくれましたが、来院したときの合成洗剤系の刺激臭が消えないんです。
おかしいと思って、その都度いろいろと確認するわけです。消臭剤を使っていないか、整髪料はつけていないか、等々。答えはすべて NO 。でも、刺激臭が消えない原因が分からない。
そして、施術中に『スノールで洗う前に安売りしている合成洗剤とソフラン S で洗っている』ということが判明。
なぜそうするかというと『汚れが落ちた気がしないから』と。スノールは合成洗剤とソフラン S のニオイを取るために洗っていたらしい。まったく取れてませんけどね。
合成洗剤系のニオイが取れず、いつ来院してもずっと刺激臭を放っている理由はおそらくこれです。
スノールを導入してくれた時点で、それだけで洗濯していると思い込んでいた小沼のミスですね。とは言え、完全に想定外。斜め上を行ってます(^_^;)
この患者さんにはスノールだけで洗濯していただくこと、合成洗剤の方が汚れ落ちが悪いこと、添加物もめちゃくちゃ入っているから身体と環境にも悪いことなどを伝えましたが『いや分かるけど……』『でも……』となかなか理解してくださらず。
結局、平行線をたどってしまったので、止む無く受け入れ中止とさせていただきました。
施術効果も出てきており、これからってところだったのですが、当院のルールを守っていただけない以上、香料成分のせいで具合悪くなりますし、これまで小沼のためにご協力くださっている患者さんにも申し訳が立たないため、残念ではありますがこのような措置をとることに。
この件があってから、ふと考えるようになりました。
それは、患者さんに香料に対する当院のルールを今一度確認していただくこと。
今年に入ってから香料に暴露する機会を極力減らすよう努力していることもあり、また来院される患者さんのご理解とご協力もあって、化学物質過敏症 (以下、CS )の発作は起きにくい状態を維持できていると思います。
この点については、実際に来院され、ブログを読んでくださっているあなたに感謝しています。
CS と香害を取り巻く問題への理解が進まない中で小沼のために香料製品を止めてくださったこと、本当にありがたいです。
ですが、今夏あたりから来院される方の中で対応がやや甘くなってきている方々が見受けられます。
要するに 香料製品を来院時に使用している ということです。
そして最近、特に気になっているのが「整髪料のたぐい」です。
来院されて一瞬で治療院全体が香料に包まれます。つらいです(T_T)
整髪料はあなたが想像している以上に香料成分を放出しています。
髪につけたあと、自分の鼻よりも上の位置で放出されますから、ほぼ分からないと思います。
無香料の整髪料以外、来院前のご使用はやめてください。
軽度とは言え、CS を発症してからは 治療院内への香料の持ち込みを禁止 しています。
あなたがニオイを感じるか感じないかの問題ではない点に注意です。基準は院長の小沼にあります。
また、柔軟剤や抗菌洗剤をやめても他の香料製品を使われたら意味なしです。香料製品というのは無数にあふれていますので。
もし香料を放つ患者さんが目の前にいてもご協力いただいている手前、小沼からは毎回「ニオイます」とは言えません。
『臭うと言われていないからセーフ』『これくらいの香料なら大丈夫だろう』ではないのです。
上述したように「治療院内への香料の持ち込みは禁止」です。
奥さんが使っている洗剤が替えられない、無香料の製品がないなど、諸事情があると思いますが、ご協力いただけないとこの治療院を継続させることができません。
なお、会社帰りに来院される場合の「移香」はやむなしとします。
辛辣に聞こえるかもしれませんが、おぬま治療院に行くと決めたのであれば当院の香料に関するルールは例外なく守っていただきます。
来院前に香料製品を使っていないか、今一度ご確認をお願いいたします。
そして、くどいようですが香料成分をどう感じるかの基準はあなたではなく小沼にあります。
どうか、小沼が香料を察知しない環境 (無香料の空間)を整えるためのご協力をお願いいたします。
治療という場に香りは必要ですか?
患者さんが帰られた翌朝になっても残留する香料が必要ですか?
香りが必要という方、小沼が納得できるようご説明ください。
今回は整髪料にフォーカスして書きましたが、香料製品全般に言えることです。
小沼は施術後にいつも悩んでいます。いつ指摘したらいいだろうか、と。そしてそのまま伸び伸びになってしまいます。
しかしながら、今後はちゃんと指摘するようにします。
もし言われてしまった方がいましたら、素直に受け止めてくださると幸いです。