春の山道にはご注意を!

昨日あったウソみたいなホントの話。

 

春めいてきたこともあり、久々に長女から「ドライブに行きたい」とお誘いがありました。いつもの “当て所もない旅” です。

気まぐれに走りつつ、高田・新鶴方面から柳津・三島方面を目指すことに。

 

 

道の傍らにはまだ雪が残っていて、若松との降雪量および気温の差を感じました。若松市内で残雪を探すのは至難の業でしょう。

 

 

気づけば山道に入っていき、道路脇には先程とは比べ物にならないくらいの雪の量に驚きながら山越えをしていきます。こんなにも違うものなんですね。

 

 

と思えば、道端にはフキノトウが咲いていたりして、春の訪れを感じるわけです。とても気持ちのよいドライブです。

ちなみにフキノトウは収穫していません。下手したら密猟になっちゃいますし、放射線量もどんなもんだか分からないし。

 

このフキノトウを撮影したあと、柳津町までは残り 9km ほどのところに来ているようでした。

そして、その先の道路には残雪が。これまでとは異なり、路肩の雪ではなく、モロに道路に雪が残っている状態。

スタッドレスタイヤだし、見たところ雪も 50~60m くらいの区間しかなかったので、余裕で乗り越えられると運転を再開したのですが……

 

中程まで進んだ辺りでスタック! まさかの深雪でした。

 

完全にタイヤは空転するし、前進もバックもまったくできない状態。アチャー、やってしまった。

 

とりあえず状況を確認するために外に出ます。

もう絶望的なほど車が埋没しているんですよ。タイヤが浮いているような状態 (ややパニックに陥っていたため画像を残しておりません)。

幸い、車のトランクにはスコップ2本、スノーヘルパー1セット、使い捨てトイレが入っていたため、とりあえずはまだ望みがあると確信。

 

ただ、完治したと思われたパニック障害がこういうところでフラッシュバックするんです。

必死に落ち着け、落ち着けと念じながらタイヤ周辺の雪を掻き出す一方で、舌は完全にカラカラになり、視野狭窄とめまいのような症状がチラチラしだします。

車は想像以上に深い雪に埋まり、どこだかも分からない山の中、人っ子一人通らない山道、これ完全に詰んだやつじゃないかとパニックになりそうなとき、長女の一言で目が覚めます。

 

JAF  に電話したよ(*^^*)

 

恥ずかしながら、小沼はタイヤ周辺の雪を片付けることだけでテンパっておりました。長女の存在を忘れていたわけではありませんが、完全に長女のフォローをしておらず、また長女が電波を探して車から離れていたことも気づきませんでした。

ギリギリ電波が通じる場所で JAF を検索し、電話してくれた長女に助けられた瞬間です。

 

その後、JAF に電話したり、JAF からかかってきたりするも電波状況がバツグンに悪くて現在地を伝えることも困難。

山の中ですから目印となる建物はないし、あっても誰かが管理にしている怪しげな倉庫とか、それくらい。

現在、県道59号から県道53号に入ったのは認識していたし、二岐ダムを通過したのは分かっているのですが、詳しい位置は不明。二岐ダムを伝えてもオペーレーターの反応は薄いし。

そこで車に戻ってカーナビを確認。

 

 

いつもあまり意識して見ていないのですが、カーナビも座標が出ることを知りまして、現在「北緯37.2826 東経139.4531」あたりにいることが判明。JAF のオペレーターに伝えると、小沼たちの位置をある程度絞り込めたそうです。よかった。

JAF によると、隊員が別の現場から向かうようで到着まで1時間くらいかかとのこと。この際、時間がかかるとかは問題なく、ただただありがたいだけ。

 

 

JAF が来てくれるという安心感を得て、頭がクリアになった小沼は長女を気遣いつつも (実際にはほとんど必要なかった)、できることをやろうと再発起。

タイヤ周りの除雪を済ませているとアスファルトが見えてきて、掘り進めていけば車の前に空間を作ることができることに気づきます。ポリスコで掘り進めること15分、車の前に 50cm ほどの空間を作ることができました。

もし車が 50cm でも前に出ることができれば、その勢いを使ってバックすれば、この深雪から抜け出せるのでは? と考えました。

作業途中に撮影した深雪。20cm はありますね。徐々に深くなっていくようで、スタックしたところが一番深かったようです。

 

そうこう作業している間に後ろで人の声がします。たまたま軽トラでドライブに来ていた老夫婦でした。

小沼たちと同じようにドライブで柳津に向かう途中だったようですが、この現状を見て無理だと判断。

四駆の軽トラ、ロープも積んでるから引っ張ってやるよとありがたいお言葉をいただいたのですが、あいにくこちらの車に牽引フックが付いていなくて断念。

老夫婦が立ち去る際、ご主人が「この先は軽井沢っていう部落なんだけど、毎冬、部落の雪を道路に出すから通行不能になるんだよ。おそらく車を前に出してもまだ通行できないと思うよ」と教えてくれました。

ということは、選択肢はバックするしかないってことです。

 

老夫婦を見送り (本当にありがたかった)、ちょっとした会話にメンタルを回復させていただき、作業を再開します。

車体の下に詰まった雪は完全には掻き出せませんが、タイヤ周りと車の前側の雪はゼロ。でも、タイヤは空転……なんだよこれ……。

でも、意外と諦めの悪い人間なので、車体の下の雪を掻き出し、エンジンかけてアクセルふかし、ギヤを前進・バックに入れて試みます。

5回ほど繰り返したとき、一瞬ですが車がバックしたんです (すぐスタックしましたけど)。

そこからしつこく前後に車を動かし (15,6回)、勢いをつけた結果、

 

深雪から抜け出せました!

 

山道なので滑落しないように、でも大胆にアクセルを踏み、深雪から脱出。

折しも長女が JAF に中間報告の電話を行った直後でした (さすがの長女もボーゼン(笑) なんで車が出てるの?って)。

車の簡単なチェックを行ったあと、すぐに出発。

電波が安定してるところまで戻って即 JAF に電話をし、自力で抜け出せたので救援のキャンセルをお願いする旨を伝えました。

また、おそらく隊員はこちらに向かっていることも予測されましたので、作業はしていないけれど出動した分の費用をお支払いしたと伝えたのですが、隊員が現場に到着しないと費用は発生しないと言われやんわりと却下されてしまいました。

それでも「 JAF が来てくれるとなった時点で本当に精神的な支えになったし、助けられたから」とも伝えたのですが「本当にご無事でよかったです」と明るい声で却下 。

そこまで丁寧に却下されたらしょうがないと引き下がりましたが、JAF さん、実際に作業は何もしてもらっていませんが本当に心の支えになったのですよ。ありがとうございます。

 

現場から離れ、二岐ダムを過ぎてしばらく戻りますと青と白のツートン車が向こうからやってくるではないですか。

そうです、JAF の隊員さんです。オペレーターさんからまだ連絡が入っていないらしく、現場に向かってくれていたのです。

路肩に停めて大きく手を振り JAF さんにアピール。そこで無事に抜け出せたこと、わざわざ現場に向かってきてくれたことの感謝を伝えました。優しそうな隊員さんでしたね。

 

JAF さんと別れ、無事に自宅に到着したのはお昼前。そこで初めて手指が傷だらけだったことに気づきました。

今まで興奮していて気づかなかったんですね。長女も太ももに謎の内出血がありました。

スタックした現場は周囲が杉林だったのですが、そういえばアレルギーの症状もいっさい出ず。アドレナリンの影響で症状が出なかったのか、純粋にスギ花粉だけでは症状が起こらないのか、それ以外の要因か。自宅に戻ってから急激に眠くなったり、身体がだるくなったり、鼻水ズルズルになったりしました。人間の身体ってつくづく面白いですね。

 

今回のドライブは長女の行動に助けられました。

本人も言っていましたが、周りがパニックになっていると興ざめして冷静になるタイプだそうです。

もし小沼ひとりでスタックしていたら、パニック障害が出て動けなくなり、今この時間もあそこにいたかもしれません。

そう考えると恐ろしいですし、本当に長女がいてくれて良かったと心から思います。

 

 

最後になりますが、今回スタックした現場を地図で探してみました。

寸分違わず、ピンポイントで探せたわけではありませんが、小沼の記憶と上に貼ったカーナビの画像から割り出してみました。

老夫婦がおっしゃっていた軽井沢という部落もありますし、まず間違いないみたいです。

それで、地図を拡大してみて分かったことがあります。

 

 

雪だるまのアイコンがあり、冬期閉鎖される道路ということを知りました。

ブルも入れず (入らず?)未圧雪の雪が残っていたところに突っ込んでいった形です。手前は浅く、奥に行くほど深くなっていたので行けると錯覚を起こしました。

老夫婦がおっしゃっていた「軽井沢の部落の人は道路に雪を運んで通行不能にする」という話もこれで辻褄が合います。もともと冬期は進入禁止になるわけですから、部落の雪を運んでも無問題なんですよね。

 

考えてみたらまだ4月に入ったばかり。

今年は異例の暖かさでありましたし、若松市内にも雪はないしで、完全に初夏くらいの気持ちで峠道を走っていました。

認識不足から招いた今回のケースですが、大難が小難になっただけでラッキーでした。

ある意味、忘れられないドライブになりましたし、今後はさらに気をつけて運転していきます。

皆さんもこの時期の峠道はご注意くださいね。

長文にもかかわらずお読みいただき、ありがとうございました。

 

雪、やっぱり怖いですね(^_^;)

 

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