日曜日は小沼が所属する福島県鍼灸師会の定時会員総会が郡山で開催されました。
160名以上を収容する大きな会議室を借りました。
ポンコツ PCR で陽性者数を増やしまくっていた数年前、このような施設を借りるにも収容人数を半分以下にされたり、当日来場した人の氏名と電話番号を記入させたり(もし陽性者が出た場合に連絡する目的)、アルコール消毒を会場に設置させられたり、めちゃくちゃだった記憶があります。
現在、もうこのような対応はなくなり、あのときの対応はなんだったのだろうと思います。
コロナに関しては終息宣言が出されていませんが、単純にメディアが取り上げなくなったことでほとんどの方の関心も薄れ、いまがあるって感じでしょうか。
それでもこの数年続いた「新しい生活様式」に慣れてしまった人々はマスクが外せなくなっており、ブレインウォッシュ大成功!って感じですよね(笑) 今後もがんばってマスクをつけ続けて欲しいと願います。なんなら棺桶の中までマスク着用でいいくらい。
総会は例年通りの流れですので、つつがなく終了。
昼に理事会を開催して、午後の春季学術講習会の準備を行います。
春季学術講習会は2部ありましたが、目玉は「ハリウッドスタイル上田式美容鍼」を主宰する上田隆勇先生のご講演でした。
冒頭の画像は20名くらいしかいませんが、午後は40名以上が来場していましたので人気の高さが伺えます。
美容鍼が日本に上陸したのが2006年。
その頃の美容鍼といえば(今もそうですけど)顔に鍼を剣山の如く刺しまくる方式でした。
美容鍼を懐疑的にみている理由。それは小沼が美容自体に興味がないことも挙げられますが、一番の理由は「顔も身体の一部なんだから、身体の不調はそっちのけで顔に鍼しまくっても無意味じゃね?」というもの。
例えば冷え性や肩こりといった、いわゆる不定愁訴を抱えた状態でその治療は行わずに顔をリフトアップしても短期的な効果しか認められないのではないかと思ってしまう派です。
しかしながら、上田式美容鍼は違いました。
シワやシミは身体の不調のサインと捉え、まず全身の調整を行ってから顔の施術に入るという流れ。しかも、顔への鍼の数は圧倒的に少なく、また浅く刺すのが特徴。これは面白いと思いました(美容には興味ないですけど)。
クライアントからも顔だけの鍼を希望されても引き受けないというポリシーもお持ちなんだとか。
小沼も来院される患者さんが抱える症状や病名にとらわれず、全身のバランスを調整することで対応するという考えをずっと持ち続けています。
もちろん、全身バランス調整だけでは立ちいかない症状や病気もありますが、だからといってバランスを無視して症状や病気にだけフォーカスすることはしません。
美容鍼というカテゴリの違いはあれど同じ鍼灸術であり、施術側がどのような意識・思考・ポリシーを持つかによって受療側の有益性を高めるか低くするかが決まってくると思います。
全否定するわけでもありませんが、クライアントにオーダーされた箇所だけに施術するなんてことは間違ってもしたくないですね。それは治療じゃなくて言いなりになっているだけ。
上田式美容鍼に限らず、結果を出し続けている各種のメソッドというのは経験に裏打ちされた確固たる理念がしっかりしているという印象です。中には科学的なデータを取り、エビデンスを証明しているようなメソッドもありますしね。
そして、進化が止まらないというのも共通事項でしょうか。
「現状維持は衰退の始まり」
ウォルト・ディズニーや渋沢栄一が言ったとか言わないとかありますが、誰が言ったかは関係なく、これの言い分は正しいと思います。
治療メソッドに限らず、世の中には完成したように見えるけれど未完成のものがたくさんあります。未完成だからこそ常に手を加えることで変化を起こし、それが進化になっていく(逆の場合もありますが)。
小沼もいま患者さんに提供しているバランス調整術が完成したと思ったことは1秒、1mmもありません。昨日よりも今日、さらによいものを提供できるよう常にデータとにらめっこです。
ある意味、自己満足の世界なのかもしれませんが、これからも目の前の患者さんに安心と納得をしていただけるよう慢心せず、現状に満足せずやっていこうと改めて思った春の学術講習会でした。
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7時間を超える長い1日が終わり、かなり香料を受けてしまったため、ここ数日は床に伏せておりました。
しばらくは低空飛行ですが、ゆっくり上昇していきます。
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