立冬も今日で終わり、明日からは「小雪」に入ります。
10月がやたらと寒かっただけに、11月はわりと緩んでいる感じがしますが、季節は少しずつ冬本番に入ってきています。
寒くてもいい、雪さえ降らなければ……と強く願ってしまう小沼です。
さて、寒暖差が激しい中、あまり身体をいたわっていない方々はぎっくり腰といった急性症状が起きやすくなっています。
当然、早くなんとかしたいという気持ちから、スマホで近場の治療院を「調べて」コンタクトを取ってくる方が当院でも増えています。
でも、「調べる」のは場所と電話番号くらい。肝心の中身は一切読まないで電話してくるから、この秋だけでもご予約までたどり着けた方はゼロ。
そう、当院にコンタクトを取ってくる方の 100% が柔軟剤や合成洗剤ユーザー。だから、ご予約完了まで話が進むことはないのです。
もちろん、電話の向こうにはぎっくり腰で藁にもすがる思いでコンタクトを取っている方もいるでしょう。しかし、だめなんですよ、香害さんは受け入れられません。
仮に受け入れたとて、こちらに甚大なダメージが残るだけ(経験済み)。
当院の規程として、香害さんでも「完全無香料の状態が作れるなら受け入れ可能」とはしているのですが、最近はそれを言っても「じゃ、いいですー」ってなるので、もう案内しなくなりました。遠隔も同様です。
なので最近は柔軟剤や合成洗剤などの香り製品を使っている方はご遠慮いただいてます、で終わり。たまに食いついてくるのがいるので、そのときは説明したり、遠隔を打診したり ⇒ 結局「じゃ、いいですー」ですけど(笑)
まぁ、そもそもウェブサイトを読んでもらえれば、柔軟剤ユーザーから見たら当院は電話する必要のない場所だと分かるはずなんですが、それすらもしないでコンタクトを取ってくるので説明するのに時間を取られ、場合によっては声のトーンが変わって逆ギレされ、結局予約にも結びつかないと散々です。
あらためて書きますが、たとえ急性であったとしても当院の規程により、柔軟剤や合成洗剤に代表される香料使用者はお受けできません。
そのスマホは何のためにあるの? まずはサイトをしっかり読みましょう。そうすればお互いに嫌な思いをせずに済むんですから。どうせ(言葉が汚くてごめんなさい)ぎっくり腰の治し方とかは検索してしっかり読んでるんでしょ。ならば、たまたま見つけた治療院の情報もちゃんと読みなさいよって話。
そして、治療院というのはあなたの大事な身体を預ける場所です。まったく調べずにコンタクトを取るなんで無謀すぎます。せめて、どんな人がどんな想いで施術しているのか、それくらいは観ましょうよ。
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それで、ついでなので常々思っていることを書きます。
香料被害に遭っている方々はまだまだ少数派であり、香料ジャンキーの多数派には多勢に無勢な状態です。
ですが、多数派だから正しい、少数派だから間違っているということはなく、現状を鑑みると香料製品の暴力は凄まじいものがあり、正しい・間違っている論法だけでいえば少数派の方が正しいことを述べています。
施設に入るだけで全身フローラル(移香)、陳列されている商品がくさい、小銭とお札がくさい、古本は買っても読めないほどくさい、香害さんが売却した古着なんてクサくて絶対に買えない、柔軟剤ユーザーが退去したあとの部屋はクサくて入居できない、香料ジャンキーが座った椅子もクサくて座れない、洗濯物なんて視認できないのに柔軟剤くさい区域がある……などなど、おそらく柔軟剤ユーザーは気づいていない香料の暴力がたくさんあります(もっとありますけど書くのが馬鹿らしくなってきた)。
で、思っていることは「そろそろ香料使用者にも規制が入っていいのではないか?」ということ。
たとえば古着。着なくなった服を売るとき「柔軟剤や合成洗剤の香料を使った服は買取不可」のようになればいいのにと思っています。もちろん、古着だけでなく古本、雑貨などもその範疇に入ります。
自分が使う香料製品が原因で様々な制限がかかる、ということにならないと気づいてもらえませんから。
玄関のドアを開けただけで道路向かいの当院がフローラルになるような香害屋敷が使っているアイテムなんて全部くさいじゃないですか。それを売る方も買う方にも問題があると言っています。
「那須まちづくり広場」というスペースがあり、そこは日本初の「フレグランスフリー宣言」を掲げました。ある意味、香料使用者はお断りな施設です(極力、持ち込まない場とすることを目指すとあります)。
[sc_Linkcard url=”https://nasuhiroba.com/about/”]
フレグランスフリー宣言について
⾹料によるアレルギー、発がん性などの発現が明らかことから、EU 各国では禁⽌されている⾹料物もあるが、⽇本ではそうした規制は現状なく、メーカーの⾃主制に任されている。⾹料の先進国であるカナダ、アメリカでは、アレルギーをはじめ化学物質過敏症が増加したことから、公共の施設(行政機関、病院、図書館など )で 、〈フレグランス・フリー・ポリシー〉を取り入れ 、喫煙同様に⾹料を身につけることを禁じる動きがある。
素晴らしい考えじゃないですか。
『公共の施設(行政機関、病院、図書館など )で 、〈フレグランス・フリー・ポリシー〉を取り入れ 、喫煙同様に⾹料を身につけることを禁じる動きがある』
治療院といえども公共の施設です。小沼のそれは自身と患者さんを守る狭義のフレグランスフリーですが、那須まちづくり広場は規模が違います。ですが、きっと思いは一緒なはず。
那須まちづくり広場も少数派であることには変わりありませんが、フレグランスフリーを標榜する小沼としても心強い存在です(那須まちづくり広場の方々はこちらの存在を知らないと思いますけど)。
個人的にはタバコの主流煙・副流煙については、まだ許容できます。というのも、時間の経過で消えますから。でも、人工香料はまったくの別物です。換気したって消えないし、マイクロカプセルが様々な場所に付着して除去できないから、いつまでも香り続ける。
嗅覚が順応して気づかないのは分かりますけど、それは順応じゃなくて「麻痺」もしくは「機能不全」じゃないでしょうか。そして、肺の中は香料まみれ。怖すぎます。
以前も書きましたが、小中学生に CS が増えていることを考えても「香り長持ち製品」を使うことのデメリットが徐々に表に出てきた形です。
今は少数派でも、フレグランスフリーを真剣に考え実践していくことが必要だと考えます。
当院においては5年前から徐々にフレグランスフリーとなり、今は完全にその形となりました。従いまして、その考えに賛同できない方を受け入れることはできません。急性だからと当院のルールを曲げて受け入れたら、これまでご理解とご協力をいただけている患者さんの皆さんにも申し訳が立ちません(まぁ、中にはそれくらいいんじゃない? って患者さんもいるかもしれませんが)。
これまでブログをお読みいただいている方にはいつもと同じ内容になっちゃって申し訳ないですが、おぬま治療院はこれからもフレグランスフリーを貫きますので、応援してくださったら嬉しいです。
そして、お辛い状況の中でコンタクトを取ってくださった皆さま、お役に立てず申し訳ありません。無香料への理解ができるようになったらぜひご来院ください。
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