11月に入りました。
すでに世の中はクリスマス商戦に入っています。早すぎるように感じますが、こうやって先に先にと種を撒いておかないと売れるものも売れませんからねぇ。
我が家は娘さんたちが小さいころは、それに乗っかっていましたが、いつの間にやら何もしなくなりました。
砂糖と小麦粉を摂らない生活をするようになってからはケーキを食べたいとも思わなくなりましたし、まぁ御馳走は食べたい欲求はありますけど、市販品で安全なものはゼロですのでね。結局、クリスマスといっても普通の食事が並びます。
ハロウィンと一緒でクリスマスの由来も知らずにメーカー各社の売上に貢献するようなことはしません。もしケーキが食べたくなったら、砂糖・バター不使用、米粉で出来たものを探すと思います。
このブログをお読みの方はおそらくクリスマスの由来を知っている方であり、世界の裏側の事情もご存知かと思います。同じお金を使うなら、売上に貢献するなら、そういう頑張っているお店にお金を落としたいですね。
「買い物は投票」ですから。
さて、今日は鍼灸院らしいエントリーを(笑)
上の画像は画像所見と自覚症状についてまとめられたものです。
一般の方がこの表を見てもわかりにくいかもしれないので簡単に解説しますと、 MRI や CT、レントゲンといった画像診断を行い、陽性所見が出たものの内、自覚症状を訴える方は記載されている % の方しかいなかったというものです。
面白いのは自覚症状の有無は関係なく画像診断を行い、陽性所見が認められたというところ。つまり、自覚症状がない方でも陽性所見が取れたということです。
この表から何が言えるかというと、画像診断の有効性はかなり低い ということです。
どのくらい前からかは不明ですが(おそらく10年以上は経過している)欧米ではすでに画像診断を信じている医師はかなり少ない。
実像と虚像という考え方がありますが、まさにそれでして、画像診断で陽性だった=症状がある とは言えないということ。それはまた逆も然りであり、上の表を鑑みるに自覚症状はないけれど画像診断では陽性だったという例の方が多いということです。
つまり、画像診断はほとんど役に立たないってこと。
語弊のないように書きますけど、何が起こっているのかを知るためには画像診断は有用です。しかしながら、身体の中で何かが起こっているからといって必ずしも自覚症状を訴えるかと言えばその確率は低いんです。
小沼は腰痛や下肢のしびれという自覚症状はありませんが、もし画像診断を受けたら椎間板ヘルニアが見つかるかもしれないってこと。
症状を訴えて病院に行き、画像診断を受けたらたまたまそこにヘルニアが見つかったというだけ。つまり後付なんですね。
そして、例えば椎間板ヘルニアだとして手術を受けても痛みやしびれが取れないって患者さんがたくさんいらっしゃるんですよ。
主治医は確かに飛び出した髄核を切除し、神経に当たっているとされるものを取り除いているのですから、痛みやしびれがなくなるはず(そういう理論)なんですが、症状がまったく変わらない方も多い。
結局、神経に当たって痛みやしびれが出るというのはイメージなんです。痛そうだな、しびれそうだな、という幻想です。
じゃ、原因は何かと言ったら筋肉のコリや痙攣です。MPS(筋・筋膜性疼痛症候群)と呼ばれる病態でして、腰痛だけでなく、変形性の関節症もこれに当たります。
やることは筋肉をほぐすこと、早めに痛みを止めること、です。
脳は痛みと感情をセットで記憶すると言われており、早めに除痛を行うことで快方へ向かいやすくなります。
MPS についてはどんどん長くなってしまうので割愛し、また機会があれば書きます。
たかが腰痛と侮り、いつか治るだろうと放置すると上画像の左側のループに入り込む方がいらっしゃいます。
抑うつ状態に陥るので、痛みは放置すると心療内科系の疾患を引き起こすんですね。
そして、上に「脳は痛みと感情をセットで記憶する」と書きました。
痛みを感じている方が幸福感に包まれる……はずもなく、大概はイライラしたり不安になったりします。その感情と症状が記憶されます。
セットと書いた通り、たとえば痛みが治まっていたとしてもイライラしたり、不安になったりすると脳が記憶していた痛みが復活することがよくあります。
病は気からといいますが、あながち間違ってはいません。
過剰に恐れ、痛みを避けることは慢性痛においては実は逆効果です。
できる範囲で動いたり、痛みがあっても動けるんだぞと脳に再教育する必要があります。
もちろん、ひどい痛みや外傷の受傷後は安静にしておくことが必要ですが、少しでも回復してきたらアクションを起こすことです。
あるあるで「痛みがなくなってから動く」がありますが、これ場合によっては上画像の左側のループに嵌まりやすいので注意が必要です。
コメント