どこの施術所でもそうですが (そうだと思っていますが)、おぬま治療院も施術前の問診は欠かしません。
開院以来15年以上、鍼灸施術をうけてくださっている患者さんであっても例外はありません。必ずその日の体調や主訴をおうかがいしてから施術に入ります。そして、大切なのは “きちんとその情報をお互いに共有する” ということです。
鍼灸であれ、整体であれ、情報を共有していなければ一方通行な施術になり、せっかく施術をうけていただいても「効果がわからない」「どこが変わったのかわからない」といった最悪のケースになることもあります。
ですから、おぬま治療院では患者さんの主訴、それに伴う様々な状態を一緒に確認してから施術をはじめることにしています。そうすることで施術後の変化がより伝わりやすくなり、患者さんも安心・納得しやすくなります。施術前に一緒に確認したのに忘れてしまった……なんて患者さんもたまにいますけど 😥
なお、内科疾患等は直後効果がわかりにくい場合もあります。それでも身体には様々な情報がありますので、その中から伝わりやすいものを選んで共有しています。
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15年ほどお付き合いさせていただいている患者 J さん。あるオペをしてから右肩上部のコリがつよく出るようになってしまいました。現在は月一回のメンテナンスで維持できていますが、天候や精神ストレスをつよく感じるとコリがひどくなります。
今回は全身状態はよいのですが右肩こりだけ気になるとおっしゃいます。小沼が肩に軽くふれながらコリや緊張の程度・範囲を確認しながら、J さんにも緊張のつよさやそれに伴う動きの悪さ (ここでいえば肩をぐるぐる回す等)を確認し、この情報を共有します。
あーでもない、こーでもないと和やかな会話の中で鍼灸のバランス調整。15分程度で終了し、効果の判定です。
『うん、いいね』
小沼が右肩にふれた瞬間、J さんの口からこのような言葉が自然に出ました。もちろん、小沼自身も J さんの肩がぐにゃぐにゃになっていることを確認できましたし、肩をぐるぐる回しても、まったく違和感がなくなったことも確認済みです。
このように、おぬま治療院では常に確認・共有を怠りません。鍼灸整体院における効果というものは 目で見えるものではなく体感するものだから です。施術者だけが一方的に調整して「はい、終わりです」なんて乱暴なことはしません。どうぞ安心してご来院いただけたらと思います。